Connecting Voices ― 声を繋いで世界に響き渡らせろ!

PDF版はこちら

こえをつなぐプロジェクト 作品No.3

その日へと向かいゆく


『85キロの祈りの道をゆく
祈り続けることが出来ないことに嘆きもしつつ、一歩とことばを重ねれば何万回と祈ることはできるのだと気がついて
歩き続けるために声にだしていた
道というのは、開拓しただけではできなくて、人がたくさん歩くことでできあがる
道というのは、嵐がきて崩れることもあるけれど、人がたくさん通れば新たにつながっていく
あたりまえのことかもしれないけれど
祈りの道もきっとそうなのだ』

『繋ぎ続けた手
祈り続けた夜
涙を失くした日
それでも声をあげ続けて』
『語られ尽くしたように思える言葉でも、まだ届いていない人に届けたい』
『子供たちには歌を
両親にはキスを
友には笑顔を
貴方には光を』
『誰もが 笑って 幸せに 穏やかに 生きられますように』

繋いできた時間と土地の匂いに導かれ、私はゆく


77年の抵抗の道をゆく
抗い続けることがどれほどの苦痛を伴うものか、想像しても貴方たちの真実には届くことはなく、それでもこの手を伸ばした
随分と遅れてしまったけれど、貴方が歩き続けるその道を私もゆくと決めた

『途方もない距離を感じた
人生を取り戻す
この道のりがどれだけのものなのか』
『何も終わっていない
何も停まっていない
ずっと続いている』
『繋いだ手が少しずつ離れていく気がして
怖くなって必死で掴む
ただもしかしたら、離れていくことが本当はいいことなのかもしれない
私の願いはあなたがあなたの人生を生きること』

繋いできた時間と折れることない心に導かれ、私はゆく


『やつらは思わせたいんだよ
どうしたって友人たちは救えないと
パレスチナの苦しみはこの世界の既定路線
動かせない変えられない前提だと信じさせたいの
だから想像して 思いえがいて 夢にみて
やつらがそうするより もっとつよく
パレスチナが自由になったら 何をしたい?
ガザの友人と日本の友人が一緒に珈琲飲むのをながめたい
たたかうプロパレスチナの民になる前に好きだったものたちの話を 朝まで聴いていたい
想像して 思いえがいて 夢にみて
やつらがそうするより ずっとつよく
その日が来たら 何をしたい?』
『青い空を仰ぎたい』
貴方が話してくれたガザの空 なぜだか昔から知っていると感じた空を仰ぎ、私も繋いできた時間の中に――

『この途方もない世界を
このでこぼこだらけの足元を
例え突っ走って消えてしまっても
また出会える気がしている
だから、あなたが突っ走ることが出来るように
この手を離しやすくするよ
突っ走っていける世界を作るよ』


550万人と自由の道をゆく
やつらの決めつけに抵抗し続ける道を
爆撃や包囲では折ることのできない道を
カネと力で作られるそれより誇り高く輝く道を
貴方はゆく わたしはゆく その先で出会う
その日が来たら――

『抵抗のダンス いっしょに踊ろう 夜通し
抵抗のダンス いっしょに踊ろう 朝まで』
パレスチナの空の下で
パレスチナの土地を踏みしめ
踊ろう!友よ!



2025.3.2
こえをつなぐプロジェクト

MKRDTSB
そらまめ
武藤絵美
ururu
ミズノシナコ
森;
辻ゆう子
さおり
藤田ヒロシ
(順不同)

『』部分が上記の皆さんから寄せられた『こえ』です。それを迷子の遊園地 藤田ヒロシの「こえ」で一つに繋ぎました。

こちらのテキストは配信をはじめとしたネット空間でお読み頂いて構いません。その際には #こえをつなぐ を付けてください。(今プロジェクトの紹介もして頂ければと思います)
また、イベント、スタンディング等のリアル空間でお読みになる場合は、「こえをつなぐプロジェクトで作られた作品」である旨を口頭、掲示物等で周知してください。

いずれの場合も事前連絡は必須ではありませんが、公開時にSNS上で迷子の遊園地アカウントをメイションして頂くなどで通知頂けると嬉しいです。

ただし、今プロジェクトや作品の趣旨に反する形での使用は固くお断りします

こえをつなぐプロジェクト 藤田ヒロシ

Copyright(C)2024 迷子の遊園地 All Rights Reserved