なァお前、花見といこうじゃないか


原作「桜の樹の下には」梶井基次郎(青空文庫で読む

脚本・演出 藤田ヒロシ

出演 さおり

2025年10月に静岡市にて上演した作品を再構築し上演。


あらずじ

陰気な部屋に籠っている<俺>にもわかっていた。また、咲いた。何があんなにも美しくさせるのか、知りもしない端正な阿保顔が見上げ、酔いしれている。いつも同じ景色だ。不気味なほど咲き誇っている。<俺>は不安になり、憂鬱になり、空虚になる。咲き、誇り、散り、また咲く。それを紛らわすためか?答えを探しているのか?本を開き、部屋を散らかしてゆく。

不意に見つけた独楽を廻してみる。その静寂に声がこぼれる……美しい、と。何がそうさせたのか?そのわけを探し、そして<俺>は見た。それは頭上ではなく、足元に。<俺>はその興奮の中に残忍な悦びを知る。

音、光、静寂、影。己の内も外も、すべてが連なり、成している。『桜の樹の下には死体が埋まっている』一度は聞いたことがあるであろうこのフレーズを、いまこの時代に掘り起こす一作。


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